デトロイトの整備 その4 「電装関連の回路明確化と諸々」
※以下、ヒューズ図については管ヒューズのものを記載する。
今回は我々が入手出来た発売当時のものと思われる設計図とも比較して考えていきます。
ブレーキランプの回路については前回明らかにしたとおりですが、もともとの回路ではヒューズ番号1番はスピードコントローラを経由する電源回路につながっているようにみえます。しかし前回明らかとなった回路ではヒューズ番号1番にブレーキランプがつながっていたことから度重なるレストアの何処かでそうした回路に組み直したのでしょう。今回からわざわざ変える必要性も無いと思われることからそのまま1番ヒューズの回路はブレーキランプとします。
ヘッドライト(右)
次はヒューズ番号2番を見ていきます。2番ヒューズの回路は古い設計図だとホーンにつながっているはずです。
しかしテスターを当てるとヘッドライト(右)と導通を確認できたことからこちらもレストアの何処かで交換されたものと考えます。こちらについても変える必要性を勘案した上でそのままとしました。
→というか、ヘッドライトを左右でヒューズどころかスイッチすら別々にした意味があまり分かりませんが…
ホーンの回路
3番ヒューズは設計図ではヘッドライト(右)につながっているはずです。しかしこちらも例に漏れず違うものに接続されており、実際はフットスイッチを介してホーンにつながっていました。
いよいよここまで来ると一旦我々で新しく電装関連の回路図を組み直す必要が出てきそうですね…
ヘッドライト(左)
4番ヒューズの回路は本来ポジショニングライトにつながっているはずです。またしても別のところに…
実際はヘッドライト(左)とつながっています。前述しましたが、やはりヘッドライトが左右別々のスイッチにて制御されているのは気持ち悪いので統一できるよう取り計らわなくてはならなそうですね…
ルームランプ
5番ヒューズは図面ではルームランプにつながっています。そして実際にテスタで当たってみると…
実際にルームランプにつながっていました!(もう分けわからないよ…)
SLOランプ
6番ヒューズについて、設計図ではブレーキランプ(テール)につながっているはずです。しかし実際はSLOランプにつながっていました。
まあここは、発売当時と明らかに違うランプ(SLO付きのブレーキランプ)にレストアされているので違っていても何ら不思議ではないですね。
因みに、SLOは「Slow Moving Vehicle」を意味し、1960年以降に農業用車両等25マイル(約40[km/h])以下で走行する車両への装着義務や推奨が進められたものだそう。
→私も知りませんでした…
取りまとめ
ということですべてのヒューズ回路が明らかになったこのタイミングで電装回路を私たちなりに図として表現してみました。
以降はこの図をもとに整備を進めていきたいです。
こう見ると電気自動車の割に電装関連機器が少なく単純でわかりやすいですね。
ポジショニングライトの回路
前述した様にポジショニングライトに本来接続されているはずであるヒューズが別のものに接続されていました。
じゃあポジショニングライトの回路は何処に消えたのか…
スイッチ回路の奥を捜索してみると未接続の使われていないケーブル端子を発見!
ポジショニングライトのソケットと未接続のケーブル端子をテスタで当ててみると…
なんと導通!!
これか…と思いつつ、できればポジショニングライトも光らせたいなという希望的を持ちました。
{ポジショニングライトのソケット}
{スイッチ裏で発見された未接続のケーブル}
ワイパー?
整備開始時からずっとフロントガラスの上部からケーブルのようなものがぶら下がっていました…
ずっと気になっていたのでこれを機に調べてみることに。
フォードリンカーンLなどの別の車ではここにワイパーモータが備わっており、その給電用ケーブルがありました。
このことからおそらくワイパーがあったのだと考えられますね。
またテスタで当たったところ、インパネにあるアンペアメータ横のスイッチと導通しました。
{フロントガラス上部から垂れ下がるケーブル}
{フォードリンカーンLのワイパーモータ}
{インパネ}
始動抵抗機
いよいよ動力系の作業を実施していきたいと思うところですが、その足掛けとして始動抵抗機を見ていきます。
この車は直流機が使われていますが、直流機は特徴として動き出す時、極小さな抵抗を入れなくてはなりません。
そしてこの抵抗機には大電流が流れるため、ジュール熱というものがたくさん発生し非常に高温となります。そのためその温度に耐えられる事、そして抵抗値が小さいことの両方の特徴を持つ抵抗器が必要になります。
現在取り付けられている抵抗機は劣化が著しくいつ壊れてもおかしくない状況なので換装したいところ。
そこで、既存の抵抗機に抵抗値が近く、熱にもある程度耐性がある素材の金属線をコイル状に巻き、取り付けるという方法を取ります。
ニクロム線かカンタル線のどちらかを使用したいと目星をつけ、結果としてはニクロム線を取り付けました。
(参考に、耐熱性が大きい抵抗機であるホーロー抵抗機も見てきました。デカすぎるので流石に車体下部に取り付かないですね…)
{既存の始動抵抗機}
{自作したニクロム線の抵抗機}
{参考程度に…ホーロー抵抗機(デカすぎんだろ…)}
総括
今回は各電装関連機器の回路を明らかにしました。ここまで設計図と違うとは思いませんでしたね…
またポジショニングライトのケーブルが見つかってよかったです。これでライト関係はすべて点灯させる事ができそうです。
また始動抵抗機については良さそうな素材を見つけ、自作したので今後取り付けて見たいと思います。
いよいよ動力関係へと足を進めつつ、電装関連のリケーブルも必要に応じて実施していきたいと思います。
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